週末の物語 「ふわふわの生き物」
しばらく掃除を怠っていたある日、部屋の隅にわたぼこりを見つけた。
「あらまあ、わたぼこり」と思ってそれをつまみあげたら、「きゃあ」と鳴いた。
わたぼこりではなく、どうやら生き物らしい。
おやつをあげたら、ピンク色になった。おいしかったらしい。
水をかけたら、水色になった。こわかったのかもしれない。
本を読んであげたら、黄色になった。わくわくしたようだ。
いつの間にか、わたしの部屋に居候しているふわふわの生き物。
このふわふわの生き物はよくわからない生き物だけど、感情はとてもわかりやすい。